救命救急センターには昼夜問わず多くの患者さんが運ばれてくる。救急看護師の重要な役割は、そのような救命救急施設で適切で迅速な処置を行うことである。救急看護で行われる処置として、止血や包帯を巻くことなどが挙げられる。また自然災害や大規模な事故により多くの患者が出た場合に、より多くの患者を確実に救うために、緊急性のある患者から処置を行う必要が出てくることがある。重症かどうかや迅速な処置が必要かどうかなどの観点から、患者の緊急度を決めるトリア―ジも救急看護師の仕事の一つだ。それらに加えて患者の体を清潔にしたり，処置に必要な物品を揃えたりというようなことも行っている。

救急看護師は救命救急センター以外でも働くことが多い。ドクターヘリや災害が発生した場所を例として挙げることができる。救急看護師はドクターヘリで働く場合は、機内での情報収集や医療器具の準備なども行う。災害が発生した場所では、患者のメンタルケアや感染症対策なども行うことがある。海外で大規模災害が起きた場合、海外に派遣される救急看護師もいるのだ。救急看護師は働く場所によって役割が異なる部分があるため様々な知識が必要だろう。

このほかにも、医療に携わっていない人に向けて救急看護についての講習を開いたり、より高い質の看護を提供するために救急看護の研究を専門的に行ったりする人もいる。迅速な判断が必要になってくることが多いため、医師や他の看護師やその他医療従事者と、定期的に情報共有することも役割として求められている。このように、救急看護師の役割はとても重要で、且つとてもやりがいあるものと言えるだろう。